USBケーブルの違いから来るもろもろの比較
公開日 更新日 2017/08/15
USBケーブルって端子の形が同じなのだから、どれを使ってもいい感じに使えるんじゃない?って思っていたのですが、一応違いがあるのかないのか、いくつか見かけ上の違いについて整理してみることにしました。
長さ
Wikipedia USBおよびWikipedia ユニバーサルシリアルバスよりUSBケーブルの規格としては次の上限があるようです。
こちらの上限については、部屋のレイアウトを決めるにあたり、この上限値を目安に家具の配置を決めることになるかと思います。
- USB 1.1 : 5m (Full Speed (12 Mbit/s))
- USB 2.0 : 5m (Hi Speed (480 Mbit/s))
- USB 3.0 : 3m (直接規定してないけど、AWG26の銅線規格による最大に相当するらしい)
また延長ケーブルを使うことでさらに長くすることも可能なようです。
Wikipediaには延長ケーブル使用時の最大長について触れられていないのですが、その他Webサイトを検索してみると、最大20メートルと表記しているメーカーのサイトがいくつか見つかりました。
延長ケーブルを使うことで遠くまで設置することが出来自由度が高まります。
とはいえあまりにも常識外に長いと、本来の目的である正しいデータの伝達が出来なくなるぐらい不安定になってしまうのではないかと心配になってしまいます。
そこまで長くする用途は充電のための給電あたりなのでしょうか。
端子の形状
端子については、区別がつかないぐらいたくさんあります。
基本的には機器が採用している形状にしたがってケーブル側の端子の形状も決まるのでしょう。
Wikipediaの記事を見ると、オス/メスの端子の形状に応じた対になった組み合わせで挿せるかどうかが決まるだけでなく、次の特例もあるようです。
- 形状が同じでも、高速スピードが有効にならない組み合わせがある
USB3.0で登場した端子の色が(通常)青となっているStandard-AとStandard-Bがこれに該当します。
それぞれType-AとType-Bも互換で接続可能になっているようで、この互換接続で使った場合、USB3.0規格にある高速接続(SuperSpeed)は無効になるとのこと。 - 公式に使用が推奨されていない組み合わせがある
古い機器が採用しているmini-Aという形状のUSBケーブルがこれに該当するそうです。
Wikipediaの記事によると、すでに時代が終わったというような書き方になってます。私の身の回りではほぼすべてがmicro-Bの形状なので、mini-Aが非推奨になっても影響はないと思います。
電源供給の限界
次の示すようにデータ通信としてどのUSB規格(USB 1.1~USB 3.0まで)でも高々数Wあれば実現するようです。
充電ケーブルとして利用する場合は、USB Power Delivery規格に準拠すると最大100Wまで耐えられるよう飛躍的に向上するようです。
言い換えると、充電用途で使うUSBケーブルには、USB Power Delivery対応したものを使わないといけないようです。
もし組み合わせを誤ると、ケーブル自体が発熱したり断線するといった故障につながるのではないでしょうか。
規格 | 電流 | 電圧 | 電力 |
---|---|---|---|
USB 1.x と USB 2.0 | 500 (mA) | 5 (V) | 2.5 (W) |
USB 3.0 | 900 (mA) | 5 (V) | 4.5 (W) |
USB Power Delivery | 2~5 (A) | 5~20 (V) | 10~100 (W) |
また電源供給に関して、次のサイトにちょうどホットな話題がありました。
充電に対応したケーブルであっても、ケーブルの結線誤りによりこのケーブルに接続した機器がなんと故障してしまうという不良品もあるとか。
メーカーのカタログだけでなく、市場のうわさなどを頼りに吟味しないといけないのでしょう。
さいごに
軽い気持ちでUSBケーブルについて確認してみたのですが、意外と奥が深いことを知りました。
組み合わせによっては転送スピードや電源供給の限界に深いかかわりがあるということを知ったのは大きな収穫です
こちらの記事でも少し触れてますが、おそらく機器メーカーが提供する純正ケーブルの組み合わせを使っている場合は大きなトラブルにはならないとは思いますが、別途ケーブルを購入するときは、安易に安い品ではなく、用途に見合ったものをチョイスしたほうが無難な気がします。
USBケーブルって普通は黒いケーブルだし、数本を一緒に保管する場合は気をつけたほうがよいのかな。
でも、そもそもUSBケーブルって商品説明に、「このケーブルは100Wまで耐えられます」というような説明って載ってないような・・・。
そういう場合はより太いケーブルというあたりから耐えられる品だと判断すればいいのかな?w
たとえばこっちのケーブルは細いからちょっと不安
対してこっちのケーブルは高速対応というキーワードもあるし耐久性もあるとのことなので安心! 見たいな感じ?
Amazon製もあって、量産しているから丈夫というみかたもあるかな?
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